盲ろう者とは目と耳両方に障害のある人のことをいいます。
富山盲ろう者友の会では、盲ろう者とその支援者の交流・支援活動を行っています。

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システムの見通し

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テレビおこしシステムの見通し

データ作りの各論を進める前に、その前提となるシステムについて。
といってもシステムが出来上がっているわけでもないので、方向の見通しということで話を進めます。

システムのポイント

テレビおこしシステムのポイントとして、2点挙げます。
まず、テレビおこしのシステムでは、利用者の主体的活用の可能幅が充分に広く確保されることを第一義と考えています。
予約からデータ提供後のフォローアップも含めた総合的な情報保障システム。
特に事後のフォローの拡充がポイントです。
これは、利用者本位というだけでなく、データ作成者にとっての負担軽減の意味も持ちます。
そして2つ目のポイントはデータ作成における技術者の分担システム。
これはデータの即時性と正確性の両立を目的としています。
リアルタイムは無理としても、分担を調節することで最大限急ぐことも可能になる。
同時に、仕事の細分化によって技術者の延べ数を確保したいという狙いもあります。
色々な技術力・経験値の人を上手く組み合わせて一定の質を保つ。
分担というのは諸々の面で諸刃の剣でもあるのですが、他の方法では得がたい利の部分を考慮しました。

アフターフォローの意義

少し加筆します。
アフターフォローの意義について。
テレビおこしと一口に言っても、番組内容によっても対応は違ってきますし、同じ番組の中であっても部分部分で処理方針を使い分ける場合もあります。
それを適切に判断して処理するというのは、かなり難しい作業です。
そして最大限適切に対応できたとしても、各々の利用者の欲するものに対応できるかと言えば、否でしょう。
求めるものは、人によって、時によって違ってきます。
また、正確性・確実性を求めれば、校正をかける時間や回数を下げられず、結果、情報提供までの時間がどうしてもかかってしまう。
目的にもよりますが、情報によっては、それを手に出来るまでの時間が長いほど情報の価値は下がってしまいます。
「全ての利用者を満足させることは不可能」と言ってしまえばそれまでですが、それでは、盲ろう者が満足な情報を入手することは諦めてくれと言っているようなもの。
かといって、理想的な情報提供の形を思い描くがために、踏み出すことを躊躇するようでは本末転倒。
それらの打開として、アフターフォロー、オプショナルサービスなどを含み入れたシステムをと考えています。
もちろん同時に、データ作成の技術論を高めていかなければなりませんが。

これらのシステムの前提は、テレビおこしをする上で大きな判断基準になります。
これを踏まえて、この先の話を続けます。


Last Update 2010-06-03 (木) 12:43:45

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