盲ろう者とは目と耳両方に障害のある人のことをいいます。
富山盲ろう者友の会では、盲ろう者とその支援者の交流・支援活動を行っています。

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音声通訳1 音声通訳とは

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音声通訳1 音声通訳とは

盲ろう者の情報保障としての音声通訳とは。

全国盲ろう者協会のHPに、以下のような説明があります。
「盲難聴の人で、耳元で話せば分かる人の場合、音声通訳をする。耳元で、その人がもっとも聞きやすい大きさの声で、相手の発言をそのまま繰り返して伝える。雑音の多い環境はあまり快適ではなく、個人的な会話の場合はできるだけ静かな場所を選ぶ。男の声が苦手な人、逆に女の声が苦手な人など、様々である。」
(全国盲ろう者協会HP 盲ろう者のコミュニケーション 7)

この説明のポイントは、主に2つあります。
1つ目は、“利用者が聞きやすい声”で伝えるということ。
盲ろう者の中でも、残存聴力があり耳からの情報収集が可能だけれども自然のままの音声では聞きづらいという場合に、生の音をその人の聞きやすい音声に変換することで聞こえの向上を図ることが音声通訳の役割と言えます。
補聴器等を併用しての利用も当然これに含まれます。
通訳者の声の大きさ、高さ、速さ、発声法などの工夫で、より聞きやすい音声に変換されると同時に、耳元で発声しなおすことで相対的にノイズを除去する効果が得られることで情報保障の手段となっています。

2つ目のポイントは“相手の発言をそのまま繰り返して伝える”という要素です。
上で述べた音声通訳の原理から言えば、これは当然の要素と言えます。
謂わば補聴器の指向性を人為的に強化するような効果が、そもそも音声通訳の1つの目的であるわけなので、その意味では、“発言をそのまま繰り返し”という処理の仕方には筋が通っています。
しかしながら、情報保障ツールとしての音声通訳を更に掘り下げて考えた場合、“発言をそのまま”という処理では不都合が生じるケースが出てきます。
ここからは、どのようなケースでどういった不都合が出てくるか、その場合の対応・判断は如何したらいいのかということについて、順に考えていきたいと思います。


Last Update 2010-06-03 (木) 12:18:20

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