盲ろう者とは目と耳両方に障害のある人のことをいいます。
富山盲ろう者友の会では、盲ろう者とその支援者の交流・支援活動を行っています。

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かけはし29

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かけはし29

(2022年3月発行)

目次

会報をふりかえって

新型コロナウイルスは感染力の強いオミクロン株の猛威がまだおさまりません(3/1現在)。富山盲ろう者友の会も、思うように活動できない日々が続いています。今回はいつもとは趣向を変え、過去の会報と掲載されたこれまでの活動をふりかえってみます。
友の会の会報がはじめて発行されたのは、12年前(2010年)の3月のことでした。友の会の設立(2009年6月)から9ヶ月後の発刊ということになります。この会報第1号から設立10周年となる2019年の号までを振り返りました。
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はじめての会報~会報1号(2010年3月発行)~

「かけはし」の名称ではなく、「富山盲ろう者友の会 会報」となっています。

会報1号

九曜会長は発行の目的についてこう語っています。「啓発活動のひとつとして、今回から会報を発行することになりました。この会報によって、私たちの活動をより多くの方に知っていただくきっかけになり、盲ろう者の理解に繋がればと考えております」。
友の会の設立大会に、盲ろう者の梅木久代さんを招いて講演していただいた記事もあります。「人間として当たり前に生きる積極的な姿に感動しました。富山の活動を盛り上げていこうと、みんなの機運を高めることができたように思えました」(会員)。
定例会については、毎月第2土曜日開催と決め、また、「定例会の後半は学習会です」と書いてあります。当時の定例会は、必ず学習会とセットで行っていたようです。
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盲ろう会員宅を訪ねる~会報2号(2010年6月発行)~

盲ろう会員を自宅に訪ねた記事が掲載されています。「お茶がおいしいですね」「今夜のおかずは何にする?」などの話をしたそうですが、そうした何気ない会話も、盲ろう会員にとって貴重な時間だったようです。「この様子を見ていたお姑さんに『笑顔で話しているのを初めて見ました。本当に良かった。ありがとう』と手を合わせて言われました」。「家族にすごく喜ばれたのは、今まで盲ろう者に対する情報もなく、コミュニケーションなど不便なことが多かったからだと改めて思いました」(会員)。
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文化の集いに参加~会報4号(2010年12月発行)~

「文化の集い」(富山県聴覚障害者協会主催)への参加も始まりました。「マッサージコーナーとバザーを出店しました」。「(1時間で)6人マッサージしたので少し疲れましたが、「楽になったよ」「気持ちよくなったよ」という言葉に癒やされ、元気を貰いました」(視覚障害のある会員)。「品物を提供して下さった方、当日買ってくださった方、汗をかきかき声を出して販売した友の会のメンバー。小さな気持ちがたくさん集まって大きな成果になり、感謝!感謝!の一日でした」(会員)。
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「かけはし」誕生~かけはし1号(2011年10月発行)~

かけはし1号

九曜会長は冒頭の挨拶でこう書いています。「今回から新しく新聞として生まれ変わります。これからは友の会の活動のみならず、会員のみなさんが身近に感じていただけるものを目指して「会員インタビュー」のコーナーを設けました。新しくなった新聞をどうぞよろしくお願いします」。
会員インタビューは、かけはし11号まで続きました。会員がお互いのことを知るのに良いコーナーかもしれません。復活しても良いかもしれません。
尚、新聞名「かけはし」は盲ろう会員のYさん(2019年ご逝去)の案だったそうです。

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初めての料理教室~かけはし3号(2012年6月発行)~

「九曜さんを中心としてカレーライスとサラダを作るグループと、Oさんを中心として散らし寿司とデザートを作るグループに分かれて調理が開始されました」。「グループの方々も、安全面に配慮しながらも手を出しすぎたり、作業を先取りしないよう声を掛け合い、和気あいあいとした楽しい雰囲気の中で料理が完成しました」。

かけはし3号

かけはしには、毎回、さまざまな企画を実施した様子が掲載されています。
たとえば、4号(2012年10月発行)には、バーベキュー交流会の記事、「笑顔と笑い声であふれていました」。7号(2013年10月発行)には、高志の国文学館を見学し、レストランでお茶をしたことが、また、8号(2014年2月発行)には、高岡散策をした記事がありました。
コロナウイルスの感染が落ち着いたら、また楽しい企画を復活させたいものです。
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友の会設立5周年記念大会~かけはし9号(2014年6月発行)~

友の会が設立5周年となるこの年、記念大会を開きました。
上映した映画「生命(いのち)のことづけ 死亡率2倍 障害のある人たちの3.11」については、「これから災害があったとき、どう対処するか考えなくてはならないとも感じました」(会員)と書かれています。
映画上映のあとは、みやぎ盲ろう児・者友の会会長の早坂 洋子さんに講演をお願いしました。タイトルは「見づらく、聞こえづらい世界 弱視難聴者として歩んだ人生」です。会員が次のように感想を書いています。「早坂さんの爽やかで明るい話し方がすごく印象に残りました。小さいころからいろいろ苦労され、努力され今まで頑張ってこられたのだなと感じました」。
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防災館見学~かけはし10号(2014年10月発行)~

富山市にある四季防災館を見学した記事がありました。消火器の使い方、煙のなかでの避難のしかた、強い風や雨の体験、地震の揺れの体験などをしたようです。
盲ろう会員が次のように書いています。「楽しくいろいろな体験をさせていただきました。そのなかでも、消火器の使い方を私は初めて教わりました」。

かけはし10号

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盲ろう会員と買い物を楽しむ~かけはし11号(2015年2月発行)~

買い物という、障害のない人にとっては何でもないことでも、盲ろう者にはいっしょに行く人が必要です。この号には盲ろう会員のOさんと買い物を楽しんだ会員の記事が掲載されています。「冬、雪が降っても歩きやすい靴が欲しいとのことで靴屋へ行きました。いろんな形をした靴があったので1足ずつ触ってみました。好みだと実際に履いてみたり、歩いてみたりと楽しそうでした。やっと3番目の靴屋で買いたい靴が見つかりました」(会員)。
この号には、このほか、Oさん宅を訪問した記事、Yさん宅を訪問した記事が掲載されています。それぞれ数人の会員が、盲ろう会員とその家族とじっくり話しました。
「生活面の工夫は実際見てみないとわからないことだらけです。今回のこのような企画はもっといろんな人が行き、どのように生活しているのか、自分の目で見た方が、より盲ろうの人を知るうえで大切なことだと感じました」(会員)。
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文芸欄始まる~かけはし14号(2016年11月発行)~

会員から寄せられた短歌、俳句、詩の掲載が始まりました。

  見えぬ目に月は輝く
  十五夜の手作り団子 母の思い出
  (盲ろう会員のYさん)

文芸欄は17号まで続きました。現在のかけはしでも、みなさんからの投稿があれば掲載したいと思っています。よろしくお願いします。
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笑いヨガ体験~かけはし15号(2017年5月発行)~

「参加された方からは、「久々に笑いました」「今後も定例会で笑いヨガを行ってほしい」との声があり、笑う事は身体に良いことだと実感できた」(会員)。
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ベルモンタ・城端散策~かけはし16号(2017年11月発行)~

この号から、いまの新聞部員の体制になりました。

かけはし16号

JR西日本の観光列車「ベルモンタ」と、南砺市城端散策を楽しんだ記事を掲載しました。
「ベルモンタにも乗れたし南砺市B級グルメで優勝を果たしたという「なんなんまぶまぶ」というお食事も、うんめえええええええ!と思えましたので大満足でした。色んな人と遊びに行くというのは、やっぱり楽しい事だなと思いました」(会員)。

友の会は、2019年6月、設立10周年を迎えました。その前後に発行した18号と19号で、関連記事を特集しました。
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10年をふりかえって~かけはし18号(2019年5月発行)~

富山盲ろう者友の会は、県の通訳・介助員派遣制度もないころから、会作りがスタートしました。
「2008年3月、九曜さん、Oさんと有志で「盲ろう者と歩む会(仮称)」を立ち上げた後、5月11日に「盲ろう者友の会設立準備会」と名称が変わり、友の会設立と、通訳・介助員の養成事業、派遣事業に向けて活動を開始したのです」(会員)。
県の養成講習会は2008年の9月から始まりました。富山県の盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業が始まったのは翌年、2009年の4月(委託先は富山県聴覚障害者協会)。それから2ヶ月後に友の会設立総会が開かれます。
ゼロからの立ち上げ、本当にたいへんだったと思います。
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設立10周年記念大会・祝賀会~かけはし19号(2019年9月発行)~

記念大会では、鳥取県盲ろう者支援センター事務局長の菅澤 則夫さんに講演をお願いしました。その内容を掲載しました。
鳥取県では、2015年、県が盲ろう者の実態調査を行いました。孤立している盲ろう者に通訳・介助員派遣事業があることを知らせ、社会参加を促進するためです。この調査の結果、鳥取県は「盲ろう者支援センター」を設置しました。
富山県でも150人の盲ろう者がいると言われていますが、派遣事業を利用する人、友の会につながっている人はごく少数です。鳥取県の動きは富山の友の会にとってひとつの目標です。

かけはし19号

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こんな本読みました

『夢かなえたい~盲ろう者とともに~』

松谷 直美著(読者工房クラフトブックス、2021年)

『夢かなえたい』の表紙

著者から友の会宛てに寄贈されました。
著者は、全国盲ろう者協会の職員として全国各地で盲ろう者友の会の設立に奔走。退職の後の2006年にはNPO法人「サポートネットワーク夢・かなえたい」を設立しました。本では、盲ろう者との出会いから、「ボートをこぐ」「さつまいもを掘る」など、盲ろう者の「やりたい」に応えてさまざまな企画を実施してきたことが綴られています。
オンデマンド印刷のようです。聴覚障害者センターの友の会のロッカーに入れておきます。

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