ヘレンケラーホン体験学習
ヘレンケラーホン体験学習
電話は音声を伝えます。聴覚障害者は音声の代わりにメールやテレビ電話を利用します。しかし、盲ろう者は画面も見えず、その場に通訳者がいないと使えません。触手話や指文字・指点字は、通訳者の手を触ってのコミュニケーションです。
盲ろう者には電話の手段がありません。そこで、筑波大付属視覚特別支援学校で教鞭をとっていた長谷川貞夫さんが、盲ろう者向け携帯電話を開発しました。開発中に、東京や千葉の盲ろう者友の会や大阪の「手と手とハウス」で、体験会を行ってきました。僕は視覚障害者向けメーリングリストで体験者募集を知り、全国盲ろう者協会で体験してきました。
今年1月から来年3月までヘレンケラーホンの実証実験が始まりました(全国で20セット用意)。
通信方法は体表点字で、基本的に点字の知識が必要です。体表点字は身体の一部、耳の後ろ、手、背中など触覚のあるところで読み取ります。中途失明者や高齢者には体表点字のほうが読めるのではないかと言われています。
携帯電話はドコモの「らくらくホン」を使います。「ポケット ビーブル」という装置が、携帯の信号を体表点字に変換します。ケーブルを携帯のイヤホン端子に接続し、もう片方(平たい振動子)を身体に当てます。左右二つあり、ケーブルの長いほうが右、短いほうが左。点字は6点ですが、体表点字は2点です
点字は左記の配列((左①②③、右④⑤⑥))です。体表点字は、上段[①④]から振動させ、2段目[②⑤]、3段目[③⑥]と順に振動します。
[ア①]は、左の振動子が「ブー」と1回震え、右が「プッ プッ」と短く2回震える。左の「ブー」は①の点を表し、右の「プッ プッ」は2段目・3段目に点がないことを示しています。
[イ①②]は、左「ブー ブー」と2回、右「プッ」と1回振動します。
テレビ電話画面で送受信する
携帯の数字、左2列[12 45 78]のボタンが、点字[①④ ②⑤ ③⑥]に該当
決定は[0]、訂正は[*]ですべてクリア
点字は1点ずつ打つ(同時に打たない)
双方同時に打てないので、終わりの合図が必要
点字でメールの送受信はできない
開発途中なので今後に期待できる
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