定例会~コロナ禍とメンタルヘルス~
11月21日 定例会~コロナ禍とメンタルヘルス~
定例会では、暮らしに役立つ知識を盲ろう者と支援者がともに学ぶ活動をしています。
11月21日(土)のテーマは、「コロナ禍とメンタルヘルス」。講師は、富山県心の健康センター所長、麻生 光男さんにお願いしました。
今年の春から感染拡大が始まった新型コロナウイルス。外出自粛など感染対策を続ける中でストレスが増し、心の健康に影響を与える場合があります。麻生さんによれば、次のような徴候があれば注意が必要です。
- 感染するのではないかと不安でしかたがない。
- 眠れなくなったり、間食が増えたりする。
- いらいら、焦燥感、気分の落ち込みを感じる。
- アルコールやタバコの量が増える。
心の健康を保つためにはどうすればいいでしょうか。
麻生さんは、「長時間、ニュースを見続けたり、インターネットで情報を探し続けたりするのをやめる」「大切な人とのコミュニケーションを保つ」、さらに「不安を和らげる」ことが大切だと言います。
人は未知のものに対して不安を感じます。新型コロナウイルスは「新型」ですから、未知のことが多いのです。「感染するのではないか」「感染させてしまうのではないか」「将来どうなるのだろう」と不安になるのは、ある意味、自然なことです。不安は自然なことだと認めた上で不安を和らげる工夫をしましょう、というのが麻生さんの提案です。
不安を和らげる工夫は、身体、思考、行動という3つの経路から行うことができるそうです(国立精神・神経医療センター精神保健研究所行動医学研究部発行の「感情調整の工夫」参照)。
たとえば、
- 身体:呼吸のコントロール(マインドフル瞑想など)、アロマやマッサージなとによるリラックス、十分な運動と睡眠。
- 思考:注意をほかにそらす、「できることはちゃんとやっている」と自分にことばをかける。
- 行動:楽しめる活動をしてポジティブな感情を増やす。
といった工夫をすれば、不安が和らぐ効果が期待されるそうです。
全国的に感染の第三波が猛威をふるっています。富山県でも連日、感染確認が続いています。心身の状態に気をつけて、なんとか乗り切っていきたいものです。
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