盲ろう者とともに絵を楽しもう
4月23日 盲ろう者とともに絵を楽しもう
4月23日(土)、久しぶりに例会を実施しました。去年の12月18日に実施したあと、新型コロナウイルスの感染拡大があり、友の会はすべての活動を休止していました。4ヶ月ぶりの実施です。
この日のメインテーマは「盲ろう者と絵を楽しもう」です。『目の見えない白鳥さんとアートを見に行く』(川内 有緒著、集英社インターナショナル)で実践が紹介されたように、一枚の絵を前に、目えない人と見える人がいっしょに絵についておしゃべりしようという試みがあります。美術史などの知識は不要、見える人が率直な感想を語り、見えない人が質問をする、そのやりとりが楽しい、と本に書かれていいます。
このグループは、食卓に並べられた魚の絵(岡 鹿之助)を選びました。「どういう場面なんだろうねえ、よくわからない」「生のようだし、これから調理するために並べたようでもないし」「点々を打つようにして描いてない? 不思議な雰囲気だねえ」・・・
こちらのグループは、子犬の絵(竹内 栖鳳)。「犬の手前に、棒が置いてあるけど、これな何かな」「囲炉裏に使う火かき棒では?」「犬と何の関係があるんだろうねえ」「濡れた毛を囲炉裏で乾かしているとか」「毛と言えば、毛を一本一本描いてない?まめだねえ」。全盲難聴の会員に、指点字を交えて伝えます。
こちらのグループは、着物を着た女性の絵。弱視ろうの会員に、手話や筆談で伝えます。「着物が長すぎない?」「指も長い気がするしバランスが悪くないかな」「抱いているのは猫?大きすぎない?」 竹久 夢二の代表作が率直な評価に見舞われました。
視覚障害のある会員の中には、「色には関心がない」という人も、「色は見たことがないけれどイメージと結びついているので、ぜひ説明してほしい」という人も。あらためて、本人が何を求めているかを尋ね、求める情報を提供していくことの大切さを感じました。
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