盲ろう者とは目と耳両方に障害のある人のことをいいます。
富山盲ろう者友の会では、盲ろう者とその支援者の交流・支援活動を行っています。

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[ひゅーまん09]「富山盲ろう者友の会」会長 九曜弘次郎さん34=富山

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生活支援態勢作りたい

九曜弘次郎の写真
九曜弘次郎さん

 視覚と聴覚の両方に障害のある「盲ろう者」。コミュニケーションの手段が限られるため、自宅にこもりがちになることも多いという。そうした人たち同士が連絡しあい、支援態勢を作ろうと、今月「富山盲ろう者友の会」を設立し、会長に就任した。盲ろう者の支援組織は県内で初めてだ。

 会では、盲ろう者のコミュニケーションの手助けをするため、手に触れて意思を伝える「触手話」や、補聴器などに聞きやすく話しかける「音声通訳」などの介助者を育成するほか、県内の盲ろう者同士の連携を進め、困ったときのためのネットワーク作りに取り組む。

 自らも視聴覚に障害を持つ。生まれつき全盲で、10年ほど前から、徐々に耳も聞こえなくなり、耳元で大きな声で話してもらうか、補聴器がなければ、聞き取りにくくなってきた。

 難聴が進むと、通い慣れた場所以外には、一人で外出しにくくなり、生活が一気に不便になった。盲ろう者の支援組織はほとんどの都道府県に存在したが、富山にはないことを知り、会の設立を思い立った。

 昨年5月、設立準備会を作り、県庁や障害者のためのボランティア団体などに出向き、県内の盲ろう者についての情報提供などを求め始めた。しかしそこでまず壁があった。

 県内の盲ろう者は、人口比などから100人を超えると推測されるが、現在、直接把握しているのは自身のほかわずか1人。個人情報保護のため、なかなか情報が得られないという。「会の名前が知られることで、困難な障害を持つ人からも声がかかるようになれば」と期待する。

 もともとは「あまり人前に出たいという性格でない」と話す。さらに、難聴になってからは、家に閉じこもりがちになった。しかしその頃、「どのように人生を生きるか」を深く考えるようになり、点字の本を乱読した。その結果、「盲ろうという障害も自分の成長のため」と割り切った。

 本職はマッサージ師。富山市の病院に勤務する合間を縫って、会の活動を続けていくつもりだ。「少しでも、盲ろう者の生活を便利にするため頑張りたい」

:(文と写真 浅川貴道)

(2009年07月13日 読売新聞)

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