盲ろう者とは目と耳両方に障害のある人のことをいいます。
富山盲ろう者友の会では、盲ろう者とその支援者の交流・支援活動を行っています。

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国リハの指導者研修会に参加して

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国リハの指導者研修会に参加して

N.Y

 埼玉県の所沢にある、国立障害者リハビリテーションセンターの「盲ろう者通訳ガイドヘルパー指導者研修」に参加しました。富山では、県が受講資格のための推薦はしてくれるものの、助成がなく、自腹を切っての参加になりました。(ほとんどの人は公費か、友の会からの助成で参加していました)
 前期(6/7~6/11)、後期(11/15~11/19)合わせて10日間の研修で、前期は講義、後期は実習が主で、内容の濃いプログラムでした。
 前期の「通訳・介助者養成プログラミング」では各県の養成講習会の様子がわかり、とても参考になりました。富山では東京での研修会を参考に養成講習会を作ってきましたが、これからは富山の盲ろう者のニーズにあった、富山ならではの講義・実習も必要だと実感しました。
 後期は「通訳・コミュニケーション実習」「移動介助実習」を踏まえた上で、一日通訳介助実習がありました。一人の盲ろう講師に通訳者と受講生4人がつき、4つのグループに分かれ東京都心へと出かけました。
 私のグループの盲ろう講師が考えてくださった実習内容は、西大久保、新宿での買い物と韓国料理の昼食でした。実習中は、盲ろう講師はもちろん、通訳者、他の受講生の観察がはいります。もう、どきどきで、どの道を歩いたかよく覚えていません。でも、たどたどしい指点字ですが、韓国料理店でメニューの説明ができたことは貴重な体験だったと思います。同行の通訳者の様子も大変勉強になりました。
 実習の最後に喫茶店でお茶をしながら、盲ろう講師と通訳者から丁寧な評価をいただき、自分の通訳・介助の振り返りをすることができました。
 私たち通訳・介助員は派遣されたあと、毎回自分の通訳・介助をフィードバックする必要があります。ほとんどの人は事故もなく無事終わってよかったと思うだけでしょう?もちろん無事終わることは大切なことですが、それだけでいいのでしょうか?自分の思いこみだけで通訳・介助をしていませんか?
 今回の研修でこの「振り返り」の大切さを十分学ぶことができました。振り返りはなかなか一人ではできないものです。盲ろう者や第三者の評価がないと技術の向上には繋がらないのではないでしょうか。
 そうは言うものの、技術の向上ばかりを目指すのではなく、盲ろう者の気持ちに寄り添える、通訳・介助員でありたい、あってほしいと思っています。
 以前は富山の盲ろう当事者に「何か希望とか不満などあったら遠慮なく言ってください」と言っていましたが、なかなか言ってもらえませんでした。でも、実習を終えた今、この聞き方では無理があると思うようになりました。
 富山の場合、通訳・介助を受ける盲ろう者もそれをする通訳・介助員もまだ手探り状態ではないでしょうか?もちろん私もです。盲ろう者が何も言わない、言えないのは盲ろう者だけの責任ではないですよね。お互いの信頼関係が築けるには、まだまだ時間がかかると思います。
 この研修会をきっかけに、「何のための私たちか?」を改めてみんなと考えていきたいです。
 また、研修で共に学んだ仲間たちとのネットワークを生かし、情報交換や交流をしていきたいと思っています。


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